クラリネットの変色を戻す研修日誌|黒ずみ除去とキィ磨きに挑戦

今日の研修は、お客様から預かったクラリネットの変色・黒ずみ除去とキィ磨きでした。検索でも「クラリネット 変色 戻す」「クラリネット 黒ずみ 除去」という言葉をよく見かけますが、実際にやってみると想像していたより奥が深い作業だと感じました。素直な感想を記録しておきます。

クラリネットの変色はなぜ起きるのか、先輩に聞いてみました

まず作業前に、先輩リペアマンにキィが黒ずむ理由を教えてもらいました。

洋銀や真鍮に施された銀メッキが、汗や皮脂、空気中の硫黄分と反応して硫化することで変色するそうです。演奏頻度が高い楽器ほど黒ずみやすいと聞いて、単純に「汚れ」ではなく化学変化なのだと知り、少し驚きました。

黒ずんだクラリネットのキィを確認する研修生の手元
黒ずんだクラリネットのキィを確認する研修生の手元

変色にも段階があると知った

先輩によると、うっすら曇っている程度のものと、黒く固着してしまったものでは対応が全く違うそうです。今回預かった楽器は後者に近く、キィの側面がかなり黒ずんでいました。

黒ずみ除去に使った道具と手順

実際の作業では、いきなり強い薬剤を使うのではなく、段階を踏むことを教わりました。

  1. ポリッシュクロスで軽く拭き、表面の汚れを落とす
  2. 専用の銀磨き用ポリッシュを少量つけて磨く
  3. 細かい部分は綿棒や小さな布を使って磨く
  4. 仕上げに乾いたクロスで磨き上げる

キイの隙間やローラー周りは布が入りにくく、力加減も難しかったです。強くこすりすぎるとメッキ自体を傷めてしまうと注意され、最初はかなり慎重に手を動かしました。

ポリッシュクロスでクラリネットのキィを磨く様子
ポリッシュクロスでクラリネットのキィを磨く様子

キィの磨き方でつまずいたところ

「クラリネット キィ 磨き方」を調べると簡単そうに見えるのですが、実際にやると力加減が本当に難しいです。

  • 力を入れすぎてメッキの艶がまだらになった
  • タンポやコルクに薬剤がついてしまいそうになった
  • キィの隙間の黒ずみが取りきれなかった

特にタンポ周辺は薬剤が付着すると劣化の原因になるとのことで、マスキングの重要性を痛感しました。今回は先輩に「そこはヘラで軽く保護しながら磨くといいよ」とアドバイスをもらい、なんとか大きな失敗は避けられました。

ポイント:キィ磨きはタンポ・コルクへの薬剤付着を防ぐ養生が最重要だと感じました。

変色を戻す作業で感じた限界

今回の作業を通して感じたのは、「戻せる変色」と「戻しきれない変色」があるということです。

表面的な黒ずみはポリッシュでかなり改善しましたが、メッキの奥まで硫化が進んでいる部分は、どうしても完全には元の輝きに戻りませんでした。先輩は「これは再メッキの領域だね」とあっさり言っていて、その判断基準がまだ私には分からず、もっと経験を積む必要があると感じました。

見学して驚いたオーバーホール現場

作業の合間に、別のブースで行われていたオーバーホールを少し見学させてもらいました。

キィを全て取り外し、4枚羽やバネまで一つ一つ点検しながら磨いている様子は圧巻でした。バランス調整のために針バネの強さを微妙に変えているのを見て、黒ずみ除去とは全く違う緊張感のある作業なのだと感じました。

まとめ

  • 変色は硫化による化学変化で、程度により対応が変わる
  • キィ磨きはタンポ・コルクの養生が欠かせない
  • 戻せない変色もあり、再メッキとの見極めは経験が必要

まだまだ分からないことだらけですが、今日の失敗も含めて次の作業に活かしていきたいです✨